空調設備工事

空調設備工事
空調設備工事

空調設備工事とは

空調設備工事は、建物や施設内の快適な室内環境を実現するための一連の作業です。具体的には、温度、湿度、換気、空気清浄などを適切に保つための設備を設置したり、改修したりします。建物の構造や用途、必要な空調能力などを考慮し、最適な空調システムを選定・計画します。次に、エアコンの室内機や室外機、ダクト、配管などを設置します。

空調設備工事の流れ

空調設備工事は、快適な室内環境を確保するために非常に重要な工事です。一般住宅からオフィスビル、商業施設、工場など、建物の種類や規模によって工事の内容は大きく異なりますが、一般的な流れは以下のようになります。

  • 1

    現地調査・ヒアリング
    お客様がどのような空調環境を求めているのか(温度、湿度、換気、省エネなど)、用途や予算、デザインの要望などを詳しくヒアリングします。
  • 2

    既存設備の確認
    既存の空調設備がある場合は、その状態(老朽化、故障、能力不足など)を確認します。
  • 3

    現地調査
    実際に設置する場所(室内、室外、天井裏など)の広さ、建物の構造、間取り、窓の位置、日当たり、電気容量、配管・配線ルート、搬入経路などを詳細に調査します。特に、業務用や大型施設では、ダクトスペースや室外機の設置スペースの確保が重要になります。
  • 4

    設計・プランニング
    現地調査の結果とヒアリング内容に基づき、最適な空調システムを設計します。
  • 5

    機器選定
    部屋の広さや用途に合った適切な能力の室内機・室外機、換気設備などを選定します。天井埋込カセット形、天井埋込ダクト形、壁掛け形、床置き形など、様々なタイプがあります。
  • 6

    配管・配線ルートの設計
    冷媒配管、ドレン配管(排水管)、電気配線、ダクトなどのルートを計画します。
  • 7

    熱負荷計算
    部屋の条件(人数、窓の大きさ、壁の材質など)から、必要な冷暖房能力を正確に計算し、機器の過不足がないようにします。
  • 8

    図面作成
    高効率な機器の導入や、運転制御システムの提案など、省エネに配慮したプランを検討します。詳細な設計図を作成します。
  • 9

    見積もり・契約
    設計に基づき、工事費用、機器費用、その他諸経費を含んだ詳細な見積もりを提示します。工事内容、工期、保証内容、アフターサービスなどを確認し、納得できれば契約となります。(テナントビルなどの場合)A工事、B工事、C工事といった工事区分についても確認が必要です。
  • 10

    資材手配・準備
    必要な空調機器、配管材、ダクト材、電気資材などを手配します。大規模な工事の場合は、事前に道路使用許可などの申請が必要になることもあります。
  • 11

    工事着工
    周囲の壁や床、家具などを傷つけたり汚したりしないよう、しっかりと養生を行います。古い空調機器がある場合は、フロンガスの回収(法令順守)を行い、慎重に撤去します。機器を所定の場所に搬入し、固定します。大型の機器や高所への設置には、クレーン車などが必要になることもあります。
  • 12

    配管工事
    室内機と室外機を繋ぐ冷媒ガスの配管を設置します。溶接やフレア加工など専門的な技術が必要です。室内機で発生した結露水を排出するための配管を設置します。勾配を考慮し、水がスムーズに流れるようにします。
  • 13

    ダクト工事(必要に応じて)
    天井裏などに空気の通り道となるダクトを設置します。結露防止のための保温工事も行います。
  • 14

    電気工事
    空調機器の電源配線、制御配線などを行います。また、冷媒配管やダクト、ドレン配管などで結露や熱損失を防ぐための保温材を取り付けます。
  • 15

    冷媒ガス封入・真空引き
    配管工事が完了したら、配管内の空気を除去するために「真空引き」を行います。これは冷媒回路の性能を最大限に引き出すために非常に重要な作業です。その後、規定量の冷媒ガスを封入します。
  • 16

    試運転・調整
    全ての工事が完了したら、実際にシステムを稼働させ、試運転を行います。冷暖房能力、風量、風向、騒音、振動、ドレン排水などを確認し、設計通りの性能が発揮されているか、異常がないかを細かくチェックし、必要に応じて調整を行います。リモコンなどの操作説明も行われます。
  • 17

    引き渡し・説明
    試運転で問題がないことを確認し、お客様へ引き渡しを行います。使用方法、お手入れ方法、緊急時の連絡先、保証内容などについて詳しく説明します。

運用開始後のメンテナンス

運用開始後も、定期的な点検や清掃、フィルター交換などのメンテナンスを行うことで、機器の寿命を延ばし、効率の良い運転を維持できます。故障や異常が発生した際の修理対応も含まれます。

空調設備工事のよくある質問

どのような空調設備を選べば良いですか?

部屋の広さ、用途(住宅、オフィス、店舗、工場など)、設置場所の構造、予算、重視する点(省エネ、静音性、デザインなど)によって最適な機種は異なります。専門業者に相談し、現地調査とヒアリングを通じて最適な提案を受けるのが確実です。

家庭用エアコンと業務用エアコンの違いは何ですか?

主に能力、電源(家庭用は単相100V/200V、業務用は三相200Vが多い)、形状(壁掛け、天井カセット、天井吊りなど)、耐久性、連続運転能力、付加機能などが異なります。業務用途には業務用エアコンが適しています。

エアコンの能力(kW)はどのように選べばいいですか?

部屋の広さ(畳数)、天井の高さ、窓の大きさ、断熱性能、人の出入り、使用機器の発熱量など、様々な要因で必要な能力は変わります。専門業者による熱負荷計算が最も正確です。

省エネ性能はどのくらい重要ですか?

空調設備は電気代に大きく影響するため、省エネ性能は非常に重要です。初期費用は高くなる傾向がありますが、ランニングコストで回収できるケースが多いため、長期的な視点で検討することをおすすめします。COPやAPFといった省エネ指標を確認しましょう。

換気設備も同時に考えるべきですか?

はい、快適な室内環境には換気も不可欠です。特に密閉性の高い建物や、調理・喫煙などで空気の汚れが気になる場所では、換気設備と空調設備を連携して検討することが推奨されます。

どこに室外機を置けばいいですか?

通風が良く、直射日光が当たらない場所が理想です。隣家への騒音や振動、排水、積雪なども考慮し、十分なスペースを確保する必要があります。

賃貸物件でも空調設備の工事はできますか?

賃貸物件の場合、オーナーや管理会社の許可が必須です。原状回復義務が発生する場合もあるため、事前に必ず確認しましょう。

工事期間はどのくらいかかりますか?

家庭用エアコン1台なら数時間~半日程度、業務用エアコン1台なら半日~1日程度が目安です。複数台や大規模なシステム、ダクト工事が伴う場合は数日~数週間かかることもあります。

工事費用の内訳は何ですか?

機器本体価格、設置工事費(配管、配線、ドレン工事など)、既存機撤去・処分費、足場費用(高所作業の場合)、試運転・調整費、諸経費などが含まれます。

見積もりはどのように依頼すれば良いですか?

複数の業者に相見積もりを依頼し、価格だけでなく、提案内容、施工実績、保証内容、アフターサービスなどを比較検討することが重要です。現地調査を丁寧に行ってくれる業者を選びましょう。

工事中に停電しますか?

はい、電気工事を行う際に一時的にブレーカーを落とすため、短時間ですが停電する場合があります。事前に業者から説明があります。

壁に穴を開けるのは心配です。

配管を通すために壁に穴を開ける必要があります。専門業者は、適切な位置に、建物の構造に配慮して穴を開け、防水処理を徹底します。雨漏りなどの心配はほとんどありません。

室外機の設置場所に制限はありますか?

はい、十分な放熱スペース、安定した基礎、排水勾配、騒音・振動の影響などを考慮する必要があります。場所によっては特殊な架台や防音対策が必要です。

日々の手入れは必要ですか?

はい、室内機のフィルター清掃は定期的に行うことで、エアコンの効率維持と電気代節約につながります。エアコンの取扱説明書を確認しましょう。

どのくらいの頻度でプロのメンテナンスが必要ですか?

家庭用であれば数年に一度、業務用であれば年に1回~数回の定期点検が推奨されます。フィルター清掃では除去できない内部の汚れや、冷媒ガスの量、電気系統の点検などをプロが行います。

エアコンの寿命はどのくらいですか?

一般的に、家庭用エアコンは10年~15年、業務用エアコンは10年~15年程度が目安とされています。使用頻度やメンテナンス状況によって変動します。

フロンガスの排出抑制法とは何ですか?

業務用エアコンにはフロンガスが使用されており、フロン排出抑制法により、適切な管理や定期点検、フロンガスの漏洩点検、廃棄時の回収などが義務付けられています。

古いエアコンの処分はどうすればいいですか?

古いエアコンの撤去・処分は、家電リサイクル法に基づいて行われます。工事を依頼する業者に回収・処分も依頼するのが一般的です。フロンガスも専門業者が適切に回収します。

万が一、故障した場合はどうすればいいですか?

まずはメーカーの保証期間内か確認し、購入店や工事を依頼した業者に連絡します。保証期間が過ぎている場合でも、修理対応をしてくれる業者がほとんどです。

工事後、アフターサービスはありますか?

多くの業者が工事保証やメーカー保証に加えて、独自の保守契約やアフターサービスを提供しています。契約時に内容をしっかり確認しておくと安心です。

空調設備工事の事例



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